ビジネスSNS、3つの使い方

その意味では、通常の転職サイトやエージェントはもちろん、ビジネスSNSもぜひ活用してください。効率のよい転職活動を可能にする新たなツールが登場しているわけですから、使わないのは機会損失でしかありません。

ビジネスSNSの使い方としては、主に3つが挙げられると思います。1つめは情報を読むだけで自ら発信はしない、いわゆる「ROM専」。ROMは“Read Only Member”の略です。発信しなくてはSNSを使う意味がないと思うかもしれませんが、読むだけでも情報収集になるので、ROM専でも使わないよりは使ったほうが断然いいといえるでしょう。

2つめは、セミナーや勉強会などの情報を集めて参加していくような使い方。得た情報を自分の成長や交流拡大につなげていけるので、その中で転職のチャンスを得られる可能性もあります。

3つめは、自ら積極的に情報を発信して交流を広げていく使い方です。こうすると社外にネットワークが広がりやすく、自然と視野も開かれていきます。3つの中でいちばん上級者的な使い方ではありますが、たとえ小さなことでも、発信し続ければセルフブランディングにつながるもの。こうした自己開示ができる人には、それに合った情報が集まりやすくなりますから、結果として企業から声がかかることもあるかもしれません。

やらないよりやった方がいい

いずれの使い方をするにしても、35歳以上で転職活動をするなら、ビジネスSNSはやらないよりやったほうがいいと断言できます。お金もかからないので、「転職を成功させるために」などと肩ひじ張らず、自分の情報感度を高めるためと考えて気軽に始めてみてください。

では、今回のご相談の場合はどのSNSが適しているのか。優先順位をつけるなら、私はリンクトイン、ウォンテッドリー、ツイッターの順になるかと思います。

ウォンテッドリーは主に20~30代の若者がよく使っていて、ベンチャーへの転職に強いと言われているため、今回のご相談内容にはマッチしないでしょう。ツイッターは情報収集には便利ですが、転職情報という面では先の2つの方がアクセスしやすい感があります。

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