新型コロナウイルスの感染拡大で、地方移住を検討する人が増えている。都心と地方、どちらに住むべきなのか。実業家の堀江貴文氏は「住む場所などどこでもいい。これだけテクノロジーが発達した時代に、なぜみんな『住む』ことにこだわるのか」という――。

※本稿は、橋下徹・堀江貴文『生き方革命 未知なる新時代の攻略法』(徳間書店)の一部を再編集したものです。

実業家の堀江貴文氏
写真提供=徳間書店
実業家の堀江貴文氏

都会には時間を最大限に有効活用する手段がいくつもある

東京暮らしは、とにかくコストがかかると思い込んでいる人もいるだろう。

だが、都会の暮らしは思っている以上にコスパがいい。確かに家賃に関しては、地方よりも高くなるが、それ以外の生活コストに関しては大きく変わるわけでもない。

何より、都会には時間を最大限に有効活用する手段がいくつもある。例えば、住居だ。お金を節約して自分の稼ぎの範囲内で暮らせるようにと意識しすぎるあまり、会社からずいぶん離れた場所に住まいを借りる人がいるが、それは理に適った選択とは言えない。

毎日、片道1時間、往復2時間の電車通勤となれば、いろいろな意味でロスが多すぎる。

それだけの時間があれば、いったいどれほどほかに有意義なことができるだろう。自分の時間こそが、人生において最も貴重なリソースなのだ。

何より満員電車で何十分も他人とぴったりくっついているのは気分が悪い。そんなことで朝から疲労困憊なんて、あまりにナンセンスだ。

いまはスマホのおかげで電車のなかでもできることはたくさんあるが、会社の近くに住み、通勤時間を限りなくゼロにしたほうがいろんなことに集中して取り組める。

会社の近くだと家賃が高くなる?

それはそうかもしれない。だが心配するようなことだろうか。自分の時間を安く考えすぎているから心配になるのだ。