コロナ禍で新卒採用の取り組みに大きな変化が生まれている。その最たる例は、主戦場がリアルからオンラインに移行したことだ。船井総合研究所のウェブメディア「社長online」から、オンライン採用のポイントを紹介しよう——。
タブレットを見る女性
写真=iStock.com/TakakoWatanabe
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新卒市場での2つの変化

コロナ禍を受け、新卒採用市場では「企業の採用活動時期の後退」と「企業の採用人数の減少」という2つの変化が発生している

新卒採用の環境が目まぐるしく変化し、現状を追いかけるだけで精いっぱいという企業様も少なくないのでは……と感じております。

そうした企業経営者、採用責任者の一助になればと、今回は、今からでも間に合うオンラインでの新卒採用の正攻法について、要点を絞ってお伝えしていければと思います。

船井総合研究所の社長online
船井総合研究所の『社長online』(画像をクリックすると、同サイトにジャンプします)

そもそも、今、新卒市場で起こっていることは大きく2点あります。第一に、企業の採用活動時期の後退。例年よりも1~1カ月半ほど後ろ倒しになっており、6~7月が各社の内々定出しのピーク時期になる動きとなっています。

これは、自社が内々定を出してから承諾まで期間が長く、他社選考が進んでいるため内々定が出せないといった従来の理由に加え、オンラインだけの接触では学生も入社意志を固められないことも、最近生まれている要因です。

第二に、企業の採用人数の減少。実際、新卒採用媒体会社のまとめたレポートによると、2割程の企業が採用人数を減らす旨の回答をしています。

そうしたニュースの影響もあり、就職先の決定を急ぐ学生が一定数現れ始めています。また、ある程度事態が収束した段階で、それまでの遅れを取り戻すべく採用活動が激化し、内定辞退者が続出することも見込まれます。