トヨタ生産方式、STP、AIDMA。ビジネスで威力を発揮する「セオリー」だが、経営はそれに縛られすぎてはならない。理論を超えた「実践」の重要性を説く。

「強み伝いの経営」は永遠には成長しない

ビジネス世界にはセオリーがある。これは、野球や囲碁将棋のそれと同じく、長い多様な経験と、ビジネス当事者の研ぎ澄まされた論理の精華にほかならない。

経営管理で言うと、トヨタ生産方式などは、1つの大事なセオリーだ。その骨格は、需要側の注文に応じて供給側がその供給量なり供給頻度を工夫し、できるかぎり製造工程における仕掛かり在庫をなくすという点にある。