「焦りを書き出す」というテクニック

焦りを感じたら、自分を上から見下ろすようにして「わたしはこういう原因で焦りを感じて、いまこういう状態にある」と、焦りのリアルを客観的に紙に書き出します。

和田秀樹『感情の整理学』(エクスナレッジ)
和田秀樹『感情の整理学』(エクスナレッジ)

「なんだ、たいした問題じゃなかった」「こうすればいい」と、なんらかの前向きな対処法が浮かんでくるはずです。これを習慣にすると、焦りに強くなります。

そして「長期的な目線に切り替えよう」と、強く意識してみてください。自分にとっていちばん大切なもの、得意なこと、熱中できることを考えて、仕事でも趣味でもいいので、「これは人生最後の日まで続けよう」と思えるライフワークを見つけます。毎日、数分でもいいからたゆまず続けると、とても心が安定します。

すると小さなことに動じなくなり、「長い人生の明暗が、1回や1日のできごとで決まってしまうことはそうないよ」と、ゆったり構えられるようになります。

「焦らないメンタル」が幸運を呼ぶ

公私ともに「今回契約がムリでも、○日の商談で勝ち取ろう」「今日ふられても、自分を磨いて半年後に再トライ」……と、七転び八起きの粘りが出てきます。

また、焦らないメンタルを手に入れることで、次のようなことが起こり始めます。

・まわりに流されず、冷静に自分の行動を起こせるようになる
・本当に自分がやりたいこと、大切なもの、人生のテーマを見つけられる
・今まであきらめていたことに再トライする意欲がわく
・信頼でつながる友人、知人の輪が広がる
・失敗が減り、人生にポジティブになって、幸運を引き寄せる

いいことだらけです。

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