31年ぶりの政策金利1%――。そんな見出しが躍っている。為替やローン、そしてあなたの資産はどうなるのか? ニュースの正しい読み解き方を、ベテランFPと運用のプロに聞いた。
【Q1】金利が上がると誰が得をして、誰が損をする?

お金を貸している人が利益を得やすい時代に

【深野】金利が上がると、「お金を貸す人」が得をし、「お金を借りる人」が損をします。金利とは、お金を貸し借りするときの手数料のようなもの。金利が上がると、貸し手は受け取る手数料が増え、借り手は支払う手数料が高くなります。

深野 康彦(ふかの・やすひこ)ファイナンシャルリサーチ代表
深野 康彦(ふかの・やすひこ)
ファイナンシャルリサーチ代表。1962年生まれ。クレジット会社勤務などを経て、独立。FP業界歴36年を誇り、メディア出演やセミナーを通じて幅広くお金の知識を発信中。

では、どんな金融商品を保有していれば得をするか。まず、銀行預金が多い人は得をします。預金金利が上がり、これまでよりも多くの利息を受け取ることができるからです。金融資産のほとんどを預貯金として保有している高齢者は、現役世代よりも全体的に得をするといえるでしょう。

次に、これから債券投資をする人も得をします。債券とは、国や企業に対してお金を貸し付け、その証明として発行される借用書のようなものです。金利が上がると新しく発行される債券の利回りも上がるため、債券投資家としてお金を貸す立場にある人は、より多くの利益を得やすくなります。また、これから貯蓄型の生命保険に加入する人も恩恵を受けます。金利が上がると、保険会社が保険料を運用する際の利回りも改善します。その結果、予定利率(契約者に約束される利率)が引き上げられ、これから加入する人は保険料が安くなったり、より条件のいい商品を選べたりする可能性が出てきます。

(構成=向山 勇)