国民皆保険制度の現在地

誰もが平等に医療を受けられる国民皆保険制度は、日本が世界に誇る仕組みです。ですが少子高齢化と医療費の膨張が続くなか、その持続可能性が問われる局面を迎えています。負担を誰が担い、給付をどこまで守るのか。今回は、医療制度改革の論点に迫る記事を3本お届けします。

1本目は、医師の木村知さんによる、国会で審議された健康保険法改正案の危うさを読み解いた記事です。市販薬と代替性の高い「OTC類似薬」の保険適用を見直す条文には、診察や検査までも保険給付から外しうる不可解な一文が埋め込まれていました。国民皆保険の根幹を揺るがしかねない、その黒い目的に迫ります。

2本目は、ジャーナリストの小林一哉さんが、みずから高額療養費制度を利用して白内障手術を受けた体験をつづった記事です。外来特例により、本来12万円ほどの手術費用がわずか8000円で済んだといいます。手厚い制度がある一方で、申請件数の増加により財政は膨張を続けています。制度をどう次世代へ引き継ぐのか、重い問いを投げかけます。

3本目は、関西国際大学客員教授の毛受敏浩さんが、社会保障を支える担い手という視点から移民受け入れを論じた記事です。「外国人が国保にタダ乗りしている」という見方は正確ではなく、すでに日本の年金は若い世代の外国人に支えられている面があると指摘します。制度の支え手をどう確保するのか、人口減少時代の現実を突きつけます。

負担と給付、そして支え手。医療と社会保障の未来を考える3本です。

現役医師「このままでは国民皆保険が崩壊する」…高市政権がこっそり進めている「医療制度改革」の黒い目的

(2026年4月20日公開)

現役医師「このままでは国民皆保険が崩壊する」…高市政権がこっそり進めている「医療制度改革」の黒い目的
※写真はイメージです(写真=iStock.com/Yusuke Ide)

4月9日、国会で、保湿剤やロキソニンなど、市販でも手に入る処方薬の保険適用を見直す健康保険法改正案が審議入りした。医師の木村知さんは「単に『薬代が上がる』という話ではない。法改正が実現すれば、誰もが平等に医療を受けられる“国民皆保険制度”の根幹が揺らぐ」という――。<続きを読む>

 

12万円の白内障手術が「老人割引」で93%オフに…高齢者に優しすぎる「高額療養費制度」は本当に続けられるのか

(2025年2月13日公開)

12万円の白内障手術が「老人割引」で93%オフに…高齢者に優しすぎる「高額療養費制度」は本当に続けられるのか
※写真はイメージです(写真=iStock.com/gece33)

医療費が高額になった患者の自己負担を抑える「高額療養費制度」の上限引き上げが議論されるなか、ジャーナリストの小林一哉さんは、制度を利用して白内障手術を受けた。自己負担額はどうなったのか。小林さんがリポートする――。<続きを読む>

 

「外国人が国保をタダ乗り」は間違っている…既に日本の年金制度は「若い移民に支えられている」不都合な真実

(2026年2月25日公開)

「外国人が国保をタダ乗り」は間違っている…既に日本の年金制度は「若い移民に支えられている」不都合な真実
※写真はイメージです(写真=iStock.com/mirsad sarajlic)

日本に在留する外国人が増えている。関西国際大学客員教授の毛受敏浩さんは「移民は日本の労働人口減少や地方の過疎化といった課題を解決する可能性を秘めている。日本が将来にわたって発展していくためにも、移民をポジティブに受け入れるべきだ」という――。<続きを読む>

 
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