31年ぶりの政策金利1%――。そんな見出しが躍っている。為替やローン、そしてあなたの資産はどうなるのか? ニュースの正しい読み解き方を、ベテランFPと運用のプロに聞いた。
【Q8】金利上昇しているのに、なぜ円安が止まらないのか?
米国と欧州の利上げに日本は追いつけていない
【福室】足元の円安の主因は、やはり海外との「金利差」だと考えています。もちろんそれだけが理由ではありませんが、現在も金利差要因が強く意識されているのは事実です。Q2でも述べたように、お金は「金利の低い国」から「金利の高い国」へ移動してしまいます。
日銀が4月の利上げを見送った理由の一つは、イラン情勢などの先行きが不透明であったことでした。原油高は企業のコスト増や景気悪化につながりやすいからです。一方で米国は、自国で原油を産出して販売できるため、原油高によるマイナスの影響が出にくく、金利は上昇方向に動いています。欧州も日本に近いスタグフレーション(景気が低迷しているにもかかわらず物価が上昇する状態)気味の状況ではありますが、欧州中央銀行は6月に利上げを決めました。結果的に、イラン戦争前と比べて日米・日欧の金利差はむしろ拡大しており、これがいまの円安の主な理由になっています。
金利差に加えて、個人投資家がNISAを通じて全世界株式(たとえば「オルカン」)や米国の株価指数などに投資するブームが続いており、こうした海外投資が円安を進めているという面もあります。NISA口座の資金は、それだけで為替相場を動かすほどの巨大な金額とはいえませんが、個人投資家の多くはつみたて投資枠を利用してコンスタントに円を売り、外貨を買っています。これがじわじわと円安を進める圧力になっていることは間違いないでしょう。
ここから先は有料会員限定です。
登録すると今すぐ全文と関連記事が読めます。
(最初の7日間無料・無料期間内はいつでも解約可)
プレジデントオンライン有料会員の4つの特典
- 広告最小化で快適な閲覧
- 雑誌『プレジデント』が最新号から読み放題
- ビジネスに役立つ学びの動画が見放題
- 会員限定オンラインイベント
(構成=向山 勇)


