価値ある“人付き合い”をするにはどうすればいいか。小泉進次郎環境相は「陰口を叩いたり、腹の中で『進次郎ふざけるな』と考えたりする人は多い。だからこそ、面と向かって大先輩に『お前なんか大嫌いだ』と言われたとき嬉しかった」と語る。元自民党政務調査会調査役の田村重信氏が聞いた——。(第1回/全2回)
※本稿は、田村重信『気配りが9割 永田町で45年みてきた「うまくいっている人の習慣」』(飛鳥新社)の一部を再編集したものです。
義理人情と浪花節が政治の世界では必要
【田村重信】私は40年以上にわたって政治の仕事に携わってきました。その間、数百人の政治家とやりとりしてきました。そのため、「この政治家のこの部分を学ぶべきだ」ということがたくさんあります。なかでも、とりわけ大切なのが「気くばり」。
政治に気くばりは欠かせないものです。大物であればあるほど、有権者や地元の応援者、マスコミ、他の議員や官僚、そして私のような職員にも気をくばってくれるもの。そしていま、気くばりができる現職の議員といえば誰かと考えたときに、真っ先に進次郎さんを思い描きました。
【小泉進次郎】それは恐縮です。単純に、お世話になった人に対して、何ができるのか。それだけです。でも、この対談を受けるべきではなかったのかもしれませんね。田村さん以外の人への気くばりを考えたら(※編集部注:当時から現在まで、小泉氏は「単独取材」を行っていない)。
【田村】ありがとうございます。それがある意味、進次郎さんならではの気くばりと感じます。そういった義理人情も大切ですね。
【小泉】そう、義理人情と浪花節。これは政治の世界では特に必要です。理屈ばかりこだわってもダメですね。