副業解禁の動きが加速し、副業人材の公募をする動きも出てきました。しかし多くの人が「やってはいけない副業をしている」と語るのは、『サラリーマンを「副業」にしよう』(プレジデント社)の著書、俣野成敏さん。いったいどんな副業がNGなのでしょうか。そしてキャリアの幅が広がる理想的な副業ライフとは――。
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※写真はイメージです(写真=iStock.com/miya227)

誰でもできる仕事に手を出さない

多くの人がついやってしまいがちなNG副業とは、アルバイトやギグワーク、いわゆる転売ヤーなどの情報商材をあつかった副業。これらは短期間しか稼げない仕事です。誰もができるゆえに、差別化がしづらく、長く続けるイメージが描きにくい。これらを副業に選ぶと、フリーターや学生と同じ列に並ぶことになります。

なぜそういった仕事を選んでしまうかというと、目先のキャッシュをつかむことが目的になっているからです。しかし、これは本業で知識や経験を積んできたキャリア女性にはあまりに惜しいこと。今までのキャリアを無視して、誰もができることをしようとするのは、競争原理から言って、最も不利なことをしようとしているのです。

そもそも私たちが進学や就職など、新しいことを始めるときは、受験予備校に行ったり、スキルアップや資格の勉強をしたり、何かしら準備をしていたはずです。

ところが副業に関しては、なぜか何も考えずに始められるところから手をつけてしまう。アルバイトを募集しているから受けてみようとか、とりあえずギグワークに登録しておこうとか、これまでのキャリアを一切おいて判断してしまうのです。

でも、もうそのようなことはやめましょう。これから副業を始めようという人は、何も考えず目の前の行列に並ぶのではなく、これまで積み上げてきた自分のキャリアを活かして、個人事業主でやっていく、そういう選択肢を持つことが大切です。