CAがやさしく教える! マスク越しの笑顔のつくり方

日本航空(JAL)の客室乗務員の教育では、日頃から相手の気持ちを感知し、伝える方法について重きを置いている。今回のようなコロナ禍で、マスクを着用していても、おもてなしの「心を伝える」ことをしっかり意識しているという。客室マネジャーの清水千香子さんはこう話す。

「人が『笑顔』と感じる要素は、口角が上がっていること、目尻が下がっていること、上の歯が見えていることなどがあります。しかしマスクを着用すると、そのうち2つの要素が表現できません。そのため、コロナ禍においては、目の表情、アイコンタクトが大切になります。『目は口ほどにものを言う』『目は心の窓』などの言葉が示すように、人が誰かに伝える行為において、目の表情は非常に重要だと考えています。

真顔と笑顔では、印象がこんなにも異なる。マスクの中の表情も油断は禁物。見えていなくても、口元はしっかり笑うことが大切だ。
真顔と笑顔では、印象がこんなにも異なる。マスクの中の表情も油断は禁物。見えていなくても、口元はしっかり笑うことが大切だ。

最近は、マスク着用時の表情のつくり方を教育の中に盛り込んでいます。まず、マスクか同等のサイズの紙で口元を押さえ、真顔の自分を画面に映します。次に口元だけで笑い、最後に顔全体で満面の笑みにすると、マスク着用時でも相手に伝わる笑顔になります。接客のプロフェッショナルとして心も楽しくポジティブでいることが自然と明るい表情につながります」