韓国の失業率が10年ぶりの悪化
韓国統計庁が6月10日発表した5月の失業率は、4.5%に悪化し、2010年1月以来、10年ぶりの高水準となります。韓国では全体に比べて、若者の失業率が2.5倍と高く、若者の就職先が限られた社会となっています。文政権は公約として「81万人の雇用創出」を掲げていましたが、結果、高齢層の雇用拡大が進み、若者の雇用状況は改善されていない状態が続いています。
経済的に対極にある韓国の家族の「格差」を描いた、ポン・ジュノ監督による『パラサイト』はカンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを獲得し、アカデミー賞の作品賞を4部門受賞し、世界で高く評価されています。フィクションですが、映画の中に出てくる「半地下(バンジハ)」と呼ばれる住居は、実際に存在しており、半地下に暮らす人々は、韓国統計庁の2015年人口住宅総調査によると、約82万人にも上るといわれています。
持てる者と持たざる者が浮き彫りになった『パラサイト 半地下の家族』。実際のソウルで半地下に暮らす、多くの若者は、家賃の安い半地下で暮らすことで、予定より早くお金が貯め、早くマイホームを持つという“夢”を見ている者もいます。