これほどスクープを放つ週刊誌は見たことがない

文春砲から次々に繰り出される大スクープが、安倍政権を崩壊寸前にまで追い込んでいる。

3月18日に発売された3月26日号は、相澤冬樹大阪日日新聞記者(元NHK記者)の「妻は佐川元理財局長と国を提訴へ 森友自殺<財務省>職員遺書全文公開『すべて佐川局長の指示です』」を掲載し、森友学園問題は逃げ切ったと思っていた安倍晋三首相と妻・昭恵の心胆を寒からしめた。

5月21日に発売した5月28日号では、「現場スクープ撮 黒川弘務検事長は接待賭けマージャン常習犯 5月1日、産経記者の自宅で“3密”6時間半」を掲載した。発売前日の文春オンラインで概要の速報を流すと、黒川は発売と同時に即、辞任したのである。

自宅を出て車に乗り込む黒川弘務東京高検検事長=東京都内で2020年5月21日午後4時50分
写真=毎日新聞社/アフロ
自宅を出て車に乗り込む黒川弘務東京高検検事長=東京都内で2020年5月21日午後4時50分

無理やり黒川を検事総長に据えようとしていた安倍首相には、取り返しのつかない痛手となった。文春によると、2つの号はともに一時完売したそうである。

新型コロナウイルス感染への対策でも、ミスを重ねる安倍政権は、文春のスクープと相まって、ついに支持率が一時20%台へと急落し、政権存続も危ぶまれる事態に追い込まれたのである。

私は講談社という出版社で月刊誌や週刊誌に携わり、定年後も、毎週、ほとんどの週刊誌に目を通しているが、これほどの大スクープを次から次へと放つ週刊誌はこれまで見たことがない。

なぜこれだけの大スクープを一週刊誌がものにすることができるのか。その理由を、私なりに考えてみたい。