検察庁法改正案をめぐって芸能人の「政治的発言」に注目が集まった。ドイツ出身のコラムニストのサンドラ・ヘフェリン氏は「日本では義務教育から周りと同じであることを求められ、政治を語らないことが暗黙の了解とされてきた。『意見を持つ』ことを重視するドイツと決定的に異なる」という——。
アメリカの活動家のグループが抗議している様子
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有名人の政治的発言に厳しすぎるニッポン

検察官の定年延長を可能にする「検察庁法改正案」の審議をめぐって、インターネット上では反発の声が上がっています。ツイッターでは「#検察庁法改正案に抗議します」のハッシュタグのもと、多くの芸能人も反対を表明していることに世間では称賛の声が上がる一方で、「タレントなのに政治的な発言をするな」とバッシングの声も多く聞かれます。

たとえば歌手のきゃりーぱみゅぱみゅさんがツイッターで冒頭のハッシュタグにて反対の立場であることを発信したところ、政治評論家の加藤清隆氏が「歌手やってて、知らないかも知れないけど」「デタラメな噂に騙されないようにね」などとコメントをしました。

このことが一般の人の間でも是非をめぐって論争となり、きゃりーぱみゅぱみゅさんはその後ツイートを削除しました。

また、歌手で女優の小泉今日子さんが自らが経営する「株式会社明後日」のアカウントで、ツイッターで反対の立場であることを表明すると、「タレントが政治的発言をすることへの違和感」をテーマにした記事が組まれたり、ネットで「不倫をしたくせに」という批判的なコメントが飛び交いました。

日本の世間は「政治的な発信をする芸能人」に対してやたらと厳しいのです。なぜ日本では「芸能人は政治的発言をすべきではない」という意見が幅をきかせているのでしょうか。