「必要とされている価値」はどのようにして得るか

コロナショックが落ち着いた後も、社会的排除のリスクがなくなることはありません。

いまや3人に1人が単身世帯の日本。年齢を重ねるほど、一人で暮らす人の割合は高くなっており、孤独死が問題視されているのは周知の通りです。つまり、社会的排除のリスクをわれわれ全員が抱えていると言えるでしょう。

現在、厚生労働省では「学び直し」とともに、「社会関係を結ぶ」ことを積極的に提唱しています。

たとえば、50代になれば自分の同級生が跡取りで社長になっていたり、企業で出世しているケースがいくつかあるものです。そこで、自分のかつてのコミュニティとゆるやかにつながっておくことで、いざというとき、セーフティネットとして自分を守ってもらうのです。

今年、あるM&Aを手掛けている会社でリストラされた50代男性は、過去に医療法人で事務長をしていたそうです。彼はかつての医療法人時代の縁をたどることで、現在はクリニックのコンサルティング会社に再就職を果たしています。これは、過去の人脈を掘り起こして生き残ることができた事例と言えるでしょう。

あなたの価値を測る3つのチェック項目

とはいえ、同窓生との「縁が切れている」「まだ若いので定年退職後のことなど考えられない」という人も少なくないはず。

30〜40代のビジネスパーソンは、将来を見据えて、自分の価値やスキルの棚卸しすることをおすすめします。

そこでチェックしてほしいのは下記の3つの項目です。

1. 人脈を持ってこられるか?
2. 技術を持ってこられるか?
3. 資格・経歴を持ってこられるか?

人脈については、自分のお願いごとを何人の人が聞いてくれるか? を考えてみるとわかりやすいでしょう。これは、20〜30代頃の仕事の積み重ねによって得た「信頼貯金」のようなもの。

2つの目の「技術」は、プログラミング、マーケティング、広報、クリエーティブ、編集、マネジャーなどが該当します。これらの技術は、チームの中で発揮されることが多いため、実績とスキルを相手にわかる言葉で説明できる必要があるでしょう。