「ポケトーク」大ヒットの裏には、部署にかかわらず全社員にアイデアをアウトプットしてもらう仕掛けがあった。優れたプロダクトを生み、世界で戦える会社になるためには?

4行日記で知る自分の傾向

メモを取る習慣はありませんが、毎日日記を書いています。「4行日記」というもので、もう10年くらい続いています。文字通り4行で完結する短い日記です。

ソースネクスト社長 松田 憲幸氏
ソースネクスト社長 松田 憲幸氏

これは、今日あった出来事を振り返り、「事実、気づき、教訓、宣言」の4項目に分けて、それぞれ1行ずつ(約30文字)書くものです。紙の日記帳やアプリもありますが、私は検索ができるエクセルで書いています。

書き方は、まず「事実」。一日の出来事をずらずらと書くのではなく、印象に残った1つの出来事を感想を交えず、客観的事実だけを書きます。次に「気づき」ですが、これは事実から得られた発見や感想などを書きます。3行目の「教訓」には、気づきからどのようなことを学んだのかを記します。そして、最後の行に、学んだことから「自分はこうしよう」ということを「宣言」する。

「4行日記」の開発者の小林惠智さんにお会いしたときに教えていただいたのですが、ポイントはネガティブワードは使わないこと。いわゆるアファメーション、自己肯定です。「2度と失敗はしない」と書くと失敗という言葉だけが残るらしく、それからは、ネガティブワードは使わないようにしています。

4行日記の書き方例