長男と遊園地に行くはずの日に不倫男と会っていた

すぐに、仁志さんは妻を問いただしたというが、妻は宿泊の事実は認めたものの、不貞行為は否定。だが、その後の探偵会社の調査により、不倫相手が妻の職場の上司であることがわかった。男に損害賠償を請求すると、男は不貞行為を認め、100万円の和解金を提示してきたという。

「妻が不倫していたことは大きなショックでしたが、妻はまだ若いですし、一度くらいは大目にみようと思ったんです。ただ、妻が不倫男と会っていた日は、長男と遊園地に行くはずの日だったんです。妻は女友達と旅行にいくと言っていましたが、男と会っていた。子供たちとの行事より、不倫相手を優先したってことじゃないですか。それがどうしても許せませんでした」

しかし、子供のことを考えると、仁志さんはなかなか離婚へ向けて踏み出すことができなかったという。

「子供たちは夫婦仲のいい、あたたかい家庭で育てたかった。その一心で、不倫の事実を受け入れ、なんとか妻との関係改善を試みました。しかし、妻とやり直さなきゃと頭ではわかっていても、気持ちはついていかなかった。妻に対して感情的になってしまうこともあり、妻も不倫をやめるそぶりがまったくなく、関係改善には向かいませんでした」(仁志さん)

「妻と子供が行方不明」と相談したが、警察は取り合わず

不倫発覚から5カ月後、予想外のことが起きた。妻が無断で子供を連れて別居を開始したのだ。その当時、お互い冷静になるため、仁志さんは週に2~3日は自身の実家に泊まっていた。妻が子供を連れだしたのは、そんな日だった。

「後で、マンションの防犯カメラの映像を確認すると、深夜2時頃に妻の母と、妻の兄がトラックでやってきて、自宅から家財道具を搬出。妻は寝ている子供たちを抱きかかえて、家から出ていく姿が確認できました」(仁志さん)

妻は転居先を隠し、仁志さんは子供たちと会えない状況となった。子供たちも突然、父親と会えなくなり、長男は保育園を転園せざるを得なくなったという。仁志さんはすぐさま警察に駆け込み、妻と子供が行方不明になったと相談したが取り合ってくれず、途方に暮れているところに妻の弁護士から通知が届いた。