もう“家電”メーカーとは呼ばせない。パナソニックがいま、大きく変わる。自社製品をつなぐ“まるごと”戦略は、家からついに街づくりにまで発展している。急遽、三洋電機、パナソニック電工を完全子会社化して、その次に目指す先とは……。
パナソニックと日立製作所で参画「天津エコシティ」●中国天津市の中心から北45kmに展開する総額3.5兆円プロジェクト。マンション11万戸、計画人口35万人。その構想模型(写真上)。同地区に建設中のマンション(写真下)。
中国では、いま急速な経済発展にともなう都市化により、電力消費量が急増し、水不足も慢性化している。このため都市化によるエネルギーや環境問題の解決策として、スマートグリッド(次世代電力網)を導入し、再生可能エネルギーや水の循環利用などを積極的に取り入れた街をつくろうという動きがある。これが、中国政府が進める「エコシティ・プロジェクト」である。
その一つが天津エコシティだ。ここでパナソニックは、日立製作所と組んでプロジェクトに参画している。エコシティの一部区画で、地域のエネルギーマネジメントは日立が、家の中はパナソニックがHEMSを導入して、エネルギーマネジメントを行う。家の中のマネジメントは、まずはエアコンだという。
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