笑いには世界共通の型がある。一方で、国民性や国柄を如実に映し出す。落語家の立川談慶氏は「フランス人はエッチなジョークを好む」という。その理由とは——。
※本稿は立川談慶『ビジネスエリートがなぜか身につけている 教養としての落語』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。
国ごとに好まれるジョークは違う
世界中のジョークを見渡したとき、落語のように、人間の「弱さ」や「駄目さ」をテーマにしたものは、どこの国にも共通して存在していることがわかります。
たとえば「酒のしくじり」などの「ドジ話」の類です。
落語のように、「人間の業を描いて、それを笑い飛ばす笑い」は、やはり普遍的な“型”の一つなのです。
また、身近な外国の方に「あなたの国の面白いジョークを教えて」とお願いするのもとても良いことです。
「日本の笑いを紹介しよう」と意気込むよりも、相手の懐に飛び込んで教わるほうが、より良いコミュニケーションにつながりやすいものです。
ビジネスの現場でも、「笑い」を各国の人たちとシェアできれば、一気に関係が深まることは間違いありません。それは、その場が笑いに包まれて明るくなるだけでなく、お互いを理解し合うことにつながるからです。