世の中のアイデアの9割は「コロンブスの卵」

このエピソードは、「アイデアを思いつくことの難しさ」を示すものでもありますが、逆に「アイデアを思いつくことの簡単さ」も示してくれていると思います。

卵を立てるのに、別に卵に関する難しい専門知識はいらないですし、ものすごく突飛な発想力もいりません。でも、誰も思いつけなかった……。

これは、「近いアイデア」のように見えて、「遠いアイデア」だったわけです。これこそがアイデアの面白いところであり、難しいところです。

世の中のアイデアというのは9割「コロンブスの卵」のような発想で生まれています。聞いてしまえば簡単だけど、思いつくのは難しいアイデアが世界を驚かせているのです。

たとえば、YouTubeで今流行はやっているのは、「バーチャルYouTuber」、つまりコンピューターグラフィックスでキャラクターを作って、そのキャラクターに成り切って動画を作るという手法です。

これを初めにやった「キズナアイ」というキャラのチャンネルは今、チャンネル登録者数300万人を突破しています。

しかしこのアイデアは別に難しいものではなく、それこそ「コロンブスの卵」のようなものでした。やろうと思えば誰でも実践できるもの。事実、現在バーチャルYouTuberはごまんと存在しています。

それでも、一番流行っていて他の追随を許さないほど圧倒的なチャンネル登録数を稼いでいるのは「キズナアイ」ただひとつです。

目的から逆算して遠くにあるアイデアにたどり着く

僕たちが目指すべきは、「コロンブスの卵」です。「近そうに見えて、遠くにあるアイデア」を探すべきなのです。

そして、そのために必要になってくるのが【目的】です。どこに行き着きたいのかをしっかり考えて、そこから逆算してアイデアを作っていく。そうすることで、近くにあるアイデアから脱却し、遠くにあるアイデアにたどり着くことができるのです。

【目的】を作る理由――わかってもらえましたか?

では、これから、「コロンブスの卵」を作り出すための実践テクニック『CHANGE』(変化させる)と『SHARP』(尖らせる)を紹介したいと思います!

▼東大アイデアPOINT
【目的】(ゴール)をきちんと設定できれば、
「使えるアイデア」を思いつくことができる。

さて、【目的】の大切さは理解いただけたと思うのですが、具体的にどうすれば【目的】を明確化できるのでしょうか?

そのことをお話しする前に、ひとつみなさんに質問です。【目的】って、いったいどういうものでしょうか?

たとえば次のうち、アイデアを作る【目的】になりそうなものはどれですか?

1.もっとお金を儲けたい
2.新しい商品プランを作りたい
3.より多くの人に商品を届けたい
4.話題になるアイデアを作りたい