禁止されれば、東京五輪のマラソン競技や選手選考レースに甚大な影響

筆者は厚底を禁止することには反対だ。

写真提供=ナイキ
MGCでは3位だった大迫傑選手もナイキの厚底を履く

ソールが厚くなればシューズは重くなり、安定感を欠く。それをスムーズに走れる製品に仕上げたのはナイキの企業努力だ。そして、革新的なシューズを履きこなして記録ラッシュを生み出した選手たちもリスペクトされるべきだろう。

あらゆるスポーツは道具(ギア)とともに進化してきた。もし、実際にナイキ厚底シューズが直ちに禁止されれば、東京五輪のマラソン競技にも甚大な影響が考えられる。

たとえば、この3月に実施される選手選考レースの「東京マラソン」「びわ湖毎日マラソン」でも用意していたシューズが使えなくなる選手が出てくる。そうなれば走りの感覚が大きく変わるため、早急な調整が必要となる。選考結果にも大きな影響があるだろう。そうした事態を避けるためにも、ワールドアスレチックスの慧眼に期待したい。

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