福島第1原発事故に伴う放射能漏れは、東北や東関東産の野菜に大打撃を与えた。収穫した作物が売れないだけでなく、しばらくは作付けも難しい。市場では品薄が懸念されるなか、食品商社やメーカーが目を向けたのが輸入野菜、なかでも値段の割安な中国産野菜である。

中国産野菜・果実の輸入量
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中国産野菜・果実の輸入量

取扱商品の9割以上が中国産という野菜輸入会社・京英ランド(東京都大田区)の国本龍青営業部長は「ここ2~3週間、青果市場や外食産業、加工工場からの問い合わせが増えてきた。長ネギや玉ネギ、キャベツ、にんじん、にんにくといった幅広い種類に引き合いがある。円安や出荷作業の増大による人件費アップも手伝って、価格もトン当たり50~100ドルほど値上がりしている」と話す。

(ライヴ・アート=図版作成)