東日本大震災後の3月17日、円相場が一時、1ドル=76円25銭と最高値を更新した。これは阪神大震災後の1995年4月に79円75銭を付けて以来、16年ぶりのことだ。しかし“1000年に一度”ともいわれる被災地の惨状を見れば、本来なら円売りが進んでもおかしくない。それにもかかわらずの円高。復興事業を目の前にひかえて、その動きが気になる。
長期的には安定方向へ
震災直後の円急騰の要因を日本総合研究所調査部の牧田健主任研究員は「ドル資産を円に換えてのリスク回避というよりも、投機筋の思惑買いが一番の理由だろう」と見ている。加えて「もし、80円を割り込むような事態になれば、政府による市場介入が行われるはずだ」と話す。
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