「日本酒大好き素人」の目線で
少し前まで「隠れてこっそりと」やるものだった副業が、ふつうの会社員でも「届け出て堂々と」やる仕事に変わってきた。1人で取り組む例も多く、「いずれ本業に」を目指す人もいれば、「人生のバランス」と思う人もいる。
以前なら何かの強みを活かしたい場合でも、頼れるつてが少なかったが、インターネットが基本インフラとなった現在、支援する環境も整ってきた。
「ストアカ」という、スキルシェアを掲げたネットサービスがある。「個人対個人が対面形式で気軽に教える・学べる」ができ、運営するストリートアカデミーによれば、登録先生数は2万3000人以上、掲載講座数は3万5000件以上、登録生徒数は36万人以上だという。
2019年10月4日、東京都内でストアカの「先生」による講座が開かれた。この日の参加者は15人(女性10人・男性5人)。プロジェクターに投影された資料の冒頭には「日本酒の基礎を楽しく学び、自分で選べるようになろう!」と掲げてあった。
講師は原田裕一さん(33歳)。大手通信キャリアの会社員だ。山形県出身で千葉大学工学部卒業。新卒で入社後に秋田市に配属となり3年間は秋田勤務。仙台の支社を経て、2017年4月から東京本社勤務となった。