副業はただ稼ぐ手段ではない。「自分はどんな仕事がしたいのか」を見直すきっかけを与えてくれるものだ。400名以上の趣味起業家を育て、副業で月収100万円突破の成功事例も多数ある、コンサルタント・戸田充広氏に、さまざまな角度からおすすめの副業を選んでもらった。
事実上の解禁により、2018年は「副業元年」
ひと昔前の副業は、「会社に隠れてコソコソやるもの」だった。ところが今や、誰もが気軽に副業を始める時代になりつつある。
「2018年は“副業元年”になると言われています」と語るのは、趣味起業コンサルタントの戸田充広氏だ。
「働き方改革が始まって以来、各企業は残業を減らしています。今まであてにしていた残業代が減るため、本業以外で稼がなくてはいけない、という意識がビジネスパーソンに芽生えてきた。くわえて、政府主導で副業解禁の流れが出てきたのです」
18年1月、厚生労働省が改定したモデル就業規則には、「勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる」という規定がくわえられた。これによって副業は「原則禁止」から「事実上の解禁」へと大きく方向転換したのである。
リクルートキャリアの調べによれば、現在副業を容認・推進している企業は22.6%にすぎない。しかし厚労省が「副業OK」を標準モデルとしたことで、今後はそれにならう企業が増えることは間違いないだろう。
では実際に副業を始める前に、何をすべきか。
「まずは『何のために副業をするのか』を明確にしましょう。単に副収入を得ることだけを目的にしていると、続きません。たくさん稼ごうと思ったら、それだけ長く働くことになり、体力的に相当無理をすることになります。かといって楽をしているとあまり稼げない。結果、想像とは違う結果になって、やめてしまうわけです。もし報酬が目当ての場合でも、『子どもの学費をこれだけ稼ぐ』『ほしい腕時計を買う』など、やはり目的を明確にしたほうが、長く続きます」(戸田氏)
副業をしている理由は「知見・視野が広がる」「新しい人間関係の構築」がトップ2。「報酬が得られる」が1位ではないのだ。