“雇われる副業”と“雇われない副業”どっちが得か

自分にふさわしい副業を探すにあたって、「副業は大きく分けると“雇われる副業”と“雇われない副業”の2種類があることを認識しましょう」と戸田氏は説明する。

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“雇われる副業”のメリットは、当然ながら給料がもらえるので確実に稼げるということ。デメリットは、時間的拘束が発生することだ。

かたや“雇われない副業”とは、自分で小さなビジネスを始めることを指す。いつどれくらい働くかは自分の裁量で決められるのがメリット。自分で稼ぐ力が身につくのも魅力で、「副業を持っている人は、会社がつぶれたりリストラにあったりしたときに強い」と言われるのは、おもにこのタイプだ。ただし、収入が発生するまでには時間がかかるというデメリットもある。どちらが自分に向いているかを考えたうえで、仕事を選ぶようにしたい。

いざ副業を始めようとすると気になるのが、「会社に申請するか、それとも秘密にしておくか」ということだ。

「まずは就業規則をよく読みましょう。副業禁止を謳っていても、『許可なくしての副業はダメだが、申請すればOK』という書き方になっている会社もあります。副業OKの会社の場合も、ほとんどが申請を求められます」(戸田氏)

基本的に申請は必要であるが、戸田氏は、「それ以上に職場の空気を考慮したほうがいい」と注意をうながす。というのは副業OKの会社でも、上司が「副業する余裕があるなら、本業をちゃんとやれ」というタイプの場合や、職場に「1人だけ儲けやがって」と嫉妬する雰囲気があったりする場合、仕事に専念しにくくなるからだ。わざわざ副業していることを公言しないほうが賢明である。

「逆に副業禁止の会社であっても、上司が『会社には黙っておいてやるよ』というものわかりのいいタイプなら、甘えてもいいでしょう。とはいえ、本業の会社にはお世話になっているもの。副業を優先するあまり、手を抜く、サボるなどの裏切り行為をしないことが大前提です」(戸田氏)

以上の点を頭に入れたうえで、戸田氏が選んだ副業から、自分にあうものを探してみよう。