前提条件を知らないままサービス利用や契約をすると、損をする
うどんの具であれば、まだ笑い話ですが、前提条件を知らないままサービス利用や契約をすると、損をすることが往々にして起こります。
例えば、インターネット通販大手の「楽天市場」を例にして考えてみます。
楽天市場では、各種施策によるポイント付与率アップが目玉で、代表的なものが「楽天イーグルス、ヴィッセル神戸、バルセロナが勝った日はポイント2倍」というもの。
楽天市場ではほかにも多くのポイント付与率が上がる施策があり「スーパーポイントアッププログラム」の条件をすべてこなすと、買い物に対するポイント付与率が最大16%まで上がります。
しかし、付与率が16%のときに「勝ったらポイント2倍」施策が適用されても、付与率は32%にはなりません。施策の詳細をよく読むと「上昇するのは1%」と明記されており、基本付与ポイントの1%に対して2倍、という表現ということがわかります。確かに普段よりはお得な買い物ができますが、圧倒的にお得というほどではありません。
また、健康食品や化粧品の定期契約もこういった落とし穴があります。ジョイフルライフの販売するサプリ「スルスルこうそ」を例にして考えてみましょう。
このサプリの定期契約では、4190円(税抜)のサプリを3350円、初回は送料無料で購入できます。しかし、注意事項をよく読むと、「3回以上のご購入をお願いしております」と書かれており、もしサプリが体に合わず、1回分で使用を中止したとしても、残り2回分を購入する義務があります。2回目、3回目の購入には送料110円がかかりますから、合計の支払額は1万270円となります(※)。「2割引きだから、試しに買ってみようかな」と購入すると、定価よりも高い金額を失う恐れもあります。
※:3350円×3回+220円=10270円
往々にして、私たちは希望的観測を行ってしまいがちです。言い換えれば、私たちの直感はアテにならないということ。このことを念頭に置いて、消費生活を過ごすようにすべきでしょう。