上司の上司から目をかけられた
職場での嫉妬に悩むビジネスパーソンが多いそうですが、嫉妬はどの人間社会にも付き物のようで、落語界だって同じです。いつも嫉妬が渦巻いていて、そりゃ、酷いもんですよ。ほとんどの落語家が「嫉妬の塊」といってもいいでしょう。
でも、もの凄い負のエネルギーである嫉妬をプラスに転化できれば、「芸の肥やし」になります。その見本が、私の師匠である立川談志です。若い頃は実力に見合った評価をされていなかったんです。しかし、その鬱憤をバネに、誰にもできなかった「落語の理論化」を成し遂げたからこそ、落語界で不朽の名声を残せました。嫉妬をするにしても、されるにしても、それを上手にコントロールしていくことが必要なんでしょうね。
ところで、上司の上司から目をかけられたのはいいけれど、直属の上司から嫉妬されているんですってね。そりゃ、きっとお困りでしょう。目をかけられるのは、たぶん仕事ができて気が合うからなんでしょうね。それはそれで、とてもいいことです。嫉妬してくる直属の上司を疎ましく思うのも、仕方がないことなのかもしれません。でも、それで終わりにしたら何の解決にもなりませんから、少し落ち着いて考えてみましょう。