加齢とともに記憶力は落ちるといわれている。だが脳の可能性は無限大だ。今回、「最高齢」で難関資格に合格した人たちに、その学び方を聞いた。第3回は「74歳で司法書士」の伊藤忠男さんだ――。(全4回)
伊藤忠男さん(76歳)の名刺を見ると、取得した資格がズラリと並ぶ。しかも、司法書士を筆頭に難関資格ばかりだ。伊藤さんは、コンピュータソフト会社を営むかたわら、52歳で宅建、リタイア後の66歳で行政書士、74歳のときに同年最高齢で司法書士の試験に合格した。どんな勉強法を身に付ければ、これほどの「資格マスター」になれるのか。秘訣を聞いた。
基礎を学ぶことの大切さ
とにかく、私は負けず嫌いな性格なんです。年をとってくると負けたくない相手は、人様ではなく「過去の自分」。私は63歳での初挑戦から司法書士の試験を都合8回受けましたが、昨年の自分に負けたくないという気持ちで挑んできたからこそ、74歳で合格できたんです。
根源にあるのは、高校生の頃のある体験です。いまでこそ多くの人が大学に行きますけれど、私たちの時代はまだ貧しい家庭が多く、進学できる人は限られていました。たとえ勉強ができて向学心があっても、です。ましてや、田舎から都会の大学に進学できる人は限られていた。
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