低欲望を克服しなければ日本の再生はない

最後に、低欲望を克服しなければ日本の再生はないと私は思っているし、時間は多少かかるかもしれないが低欲望社会を変えていくアイデアもある。そもそも日本人が未来永劫、低欲望のままかといえばクエスチョンマークで、世代が変われば価値観も変わってくる。

私が注目しているのはバブル世代である。彼らは高欲望のバブル期に青春時代を送りながら、バブル崩壊後の失われた20年は欲望をシュリンク(縮小)させて生きてきた。

60代~50代半ばのバブル世代がリタイアを迎えたときには、それまでとは全然違う行動を取る可能性がある。人生を楽しむことをないがしろにしてきた人が目覚めたときには、まるで違うお金の使い方をするものだ。借金をしてでも遊ぶ、借金を残して死んだほうが得だと思う人が増える可能性があると私は見ている。それがMMTのご臨終と、国債を腹一杯食っている中央銀行の終焉につながることは言うまでもない。

(構成=小川 剛 写真=時事通信フォト)
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