「歯科医師は儲かる」は過去の話で、いまや大半の歯科医院の経営は苦境に追い込まれている。そうした実態を数々のデータをもとに読み解いていく。

開設より廃止が多い逆転現象に

「歯科診療所の数はコンビニの店舗数よりも多い」――。こういわれて「えっ」と驚きつつ、自宅や会社の近所のことを思い浮かべて、納得のいく人が少なくないはずだ。

しかし、この現象はいまに始まったことではなく、かなり前からそうだったのである。図1にあるように、1993年時点での歯科診療所は5万5906カ所で、2万2852店のコンビニの2倍以上もあった。その差は縮まりつつあるものの、2017年時点でもコンビニより1万653カ所も多いのだ。