デメリットはほぼないと言っていい
実際、宇宙関連事業にはANAの強みである航空オペレーションなどが活用できる場面もあるだろう。JAXAの技術を借りながら、宇宙体験をできるアミューズメントパークのような施設が造れるのであれば、大人から子どもまで人が集まるのは必至だ。
ANAにとってリスクが低く、かつ技術的な問題さえクリアできれば成功の可能性は大きい。投資の規模もANAの経営体力からすれば微々たるもので、デメリットはほぼないと言っていい。
競合の日本航空も今のところ宇宙開連事業に進出しようという動きは見られない。自身の強みを生かした堅実な成長戦略と言えるだろう。
(構成=衣谷 康 写真=iStock.com)