介護保険料の上昇が止まらない。制度開始当初、65歳以上の保険料は、全国平均で月額2911円だったが、介護費の増大を受けて3年ごとの見直しのたびに上がり、2015年度から17年度までは5514円。18年度からの3年間では6000円を超える見通しだ。40歳以上の現役世代が支払う保険料も傾向は同じ。しかも、17年8月に導入された新制度では、現役世代が支払う保険料は総報酬額に応じて決まる「総報酬割」となった。報酬が高い大企業の健康保険組合ほど負担が増すわけだが、ニッセイ基礎研究所の三原岳准主任研究員はその問題点をこう指摘する。

「能力に応じて負担を多くする応能負担の流れは避けられないとはいえ、負担と給付のバランスが取れているか議論がないまま財政上の帳尻合わせのために導入されたのが問題です。著しくバランスを欠けば、制度そのものへの信頼を損ないかねません」

これ以上の負担を避けるためにも、給付の抑制策の検討が必要だ。

「現在は、要介護の認定者を減らすことで給付抑制につなげようという議論ばかり行われていますが、生活援助のあり方や負担構造、自己負担の割合など、制度全体を総合的に見直すべき時期に来ています」(三原氏)

持続可能な制度であるべきだ。