なぜ「輸入のアサヒ」より「クラフトのキリン」なのか
ビール離れの大きな要因は固定された商品のマンネリ化だ。そこで各社、クラフトビールを造るなどして多様化を図っているのが現状だ。今回の定義変更は、その動きに拍車をかけ、若者向けに様々な味わいのビールを出していく、その流れを後押しするものにはなるだろう。
この流れであえて優位に立つ会社を挙げるならキリンではないか。クラフトビールも「グランドキリン」など他社の一歩先を行く商品開発を進めていた。
対するアサヒビールは収益性では世界最高水準の優良企業。アサヒは一昨年から欧州のビール会社を相次いで買収しており、輸入ビールに活路を見出そうとしている。クラフトのキリン対輸入のアサヒという構図になっていくのではないか。
(構成=衣谷 康 写真=iStock.com)