必要最低限のものを最安値で

スマートフォンさえあればいい。ほかに何か要りますか? いちおう、かばんは持っていますけど、中身はノートパソコンとスマートフォン、充電器。本当は、ノートパソコンはなくてもいい。

いま僕はお笑い芸人としてテレビに出ながら、IT企業の役員の仕事も続けています。ほとんど休みはないですね。スケジュール管理にはGoogleカレンダーを使っています。個人のものが一つ、お笑い芸人として事務所と共有しているものが一つ、IT企業用に一つ。クラウドでいつでもどこでもチェックできます。

現在はIT企業と芸人というかたちですが、僕にとっては2つの仕事を同時に行うのは当たり前のこと。アメリカでは企業勤めをしながら日本語の研究で修士号をとったし、日本でも働きながらお笑いスクールに通っていた。IT企業の仕事を本業とすれば芸人は副業ですけど、支障が出ていないので本業から文句がきたことはありません。

本業ではアメリカ法人を担当しているため、時差の関係で電話など直接のやり取りは日本の深夜になります。芸人の仕事の時間とは重ならない。仕事には直接会わなければいけないものもあるかもしれませんが、メールと電話で済むことがほとんどですよ。日本人は名刺交換してお茶を飲んで世間話をしたり、上司に判子をもらうために職場で待ったりしますよね。外回りした後、日報を書くために会社に戻ったり。

それこそWhy Japanese People!? 時間の無駄、オカシイですよ!

番組の台本はテキストデータで送られてくるから読むのはスマホ。芸人の仕事は空き時間が長いから、その間に本業の仕事を済ます。ネタ番組のほかの芸人の収録を待つ時間や、ロケの移動時間だったりで、1日7~8時間が空き時間になることもある。その間にメールチェックや契約書の整理などができる。それでも時間が余るので、ブログを更新してます。あと、毎日欠かさないのがアプリでの漢字の勉強ですね。少しずつでも毎日続けてきて、記録は今日で11万5248回目。ほら、全部スマホでできるでしょ?

物にこだわりはなくて、今のスマホを選んだ理由は一番安かったから。ノートパソコンも会社から支給されたもの。スマホが普及し始めた頃は性能差に興味があったけど、今はどんなスマホでも機能はそれほど変わらない。

かばんは毎年開催されるIT系企業の展示会で、無料で配布されているもの。1年経ったら同じ展示会で取り替える。スマートウオッチは使っているけど、舞台の持ち時間をバイブレーションで知らせる機能が必要だっただけ。2万円以下で高いものじゃない。仕事にはスマホ1台あれば十分ですよ。

お笑い芸人/IT企業役員 厚切りジェイソン

1986年、アメリカ出身。ミシガン州立大学、イリノイ大学アーバナ・シャンぺーン校エンジニアリング学部コンピューターサイエンス学科修士課程修了。IT企業の役員として働きつつ2014年お笑い芸人デビュー。
 
(構成=伊藤達也 撮影=的野弘路)
【関連記事】
厚切りジェイソン「年収2000万の勉強法」
3分でわかる「片づけの極意」
「即断即決」する人の、変わらない仕事道具
不用なものを潔く捨てる達人技
今すぐできる! スマホ1台で始めるプチ副業3