郵便局だけで買える、おいしい家庭料理の本『dancyuクッキング vol.2』が発売になりました。台所に立つ時間を短縮して、心と体に余裕と笑顔をもたらす「つくりおき料理」のレシピをご紹介します。 

仕上げは食べる直前、だからおいしい。これぞ新つくりおき料理

時に重荷になる、毎日の食事づくり。家族のために腕を振るわなきゃと思いつつも、願わくば手早く済ませたいのが本音だろう。

「台所に立つ時間を短くしたいなら、つくりおきがお薦めですよ」

こうアドバイスをするのは、料理研究家の上田淳子さんだ。

「つくりおきがあると、パパッと食事の支度ができます。気持ちに余裕もできるからイライラせずに済むし、出来合いのお惣菜を買う後ろめたさからも解放されます」

双子の男の子の母でもある上田さん自身、忙しい日々の中、つくりおきを活用しているそう。そんな秘伝のつくりおき料理を大公開。和食、洋食、中華に韓国料理と、とにかく多彩。秘訣はどこにあるのだろう。

「つくりおき料理というと、昔ながらの常備菜を連想しがちですが、保存のために濃いめの甘辛味や醤油味になり、塩分のとりすぎが気になるところ。私の提案は、食材をすぐに使える状態に加工してからストックして、ひと手間加えて完成させる。これなら味のバリエーションが増やせて、体に優しい料理にできます」

この法則にのっとったのが、肉のブライン漬けだ。聞き慣れないかもしれないが、つくり方はいたって簡単。水に塩と砂糖を混ぜた液に豚肉や鶏肉を半日漬け込んだ後、酒蒸しにする。これを冷蔵庫にストックしておけば、煮物や炒め物が瞬く間につくれて、そのままサラダやサンドイッチの具としても重宝する。

「食事で意識したいのが、良質のタンパク質を摂ること。ブライン漬けは脂の少ない肉を使うので、これにちょっと野菜と油を加えるだけでバランスのよい一皿になりますよ」

また、つくりおきは休日などに、まとめてつくるのがセオリーのようだが、上田流ではご法度。

「せっかくの休みを潰すより、日々の食事の支度をするついでに仕込むほうが気分的に楽じゃないですか」

教えてもらった野菜マリネや煮込みも、朝食づくりの合間に仕込めるものばかり。夕飯のプレッシャーがなくなるなんて。つくりおき万歳!

「料理は出来たてが一番ですが、マリネや煮込みのように時間を置くことでおいしくなるものも魅力です」

と上田さん。つくりおき料理は、毎日の食事づくりの強い味方になってくれること請け合いだ。

うえだ・じゅんこ


フランス、スイスでの料理人を経て料理研究家へ。近年はフランスワイン産地で和食の紹介も行なう。著書に『はじめてのシャルキュトリー』(河出書房新社)、『るすめしレシピ』(自由国民社)など。

 

郵便局だけで買える、おいしい家庭料理の本
『dancyuクッキング vol.2』
(プレジデント社)

全国約4,000の郵便局で限定販売中の「dancyuクッキングVOL.2(販売価格760円)」では「心と体に余裕と元気を」をコンセプトに「つくりおき料理」の新定番を特集しています。また、dancyu殿堂入りハンバーグレシピや健康長寿世界一「香港」に学ぶお粥鍋レシピ等、「家庭料理の定番レシピ66選」を大公開致します。
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