郵便局だけで買える、おいしい家庭料理の本『dancyuクッキング vol.2』が発売になりました。台所に立つ時間を短縮して、心と体に余裕と笑顔をもたらす「つくりおき料理」のレシピをご紹介します。

時間をたっぷりかけてこそ、おいしくなるのが煮込み料理。時短とは無縁かと思いきや、火の通りやすい材料を使えばいい、と料理研究家の上田淳子さん。

「たとえばビーフシチューの場合、牛スネの塊肉を柔らかく煮るには3～4時間は必要。それを薄切りにするだけで、20分ほどで出来上がります。カレーも合挽き肉でつくればあっという間。クリームシチューは甘塩の鮭の切り身にすると、下味の塩をする手間まで省けますよ」

朝食づくりと並行して煮込んでおくことも可能。もちろん、夕飯時からつくり始めても間に合う計算だ。

「とろみのついた煮込み料理ならご飯のおかずにもなり、サラダを添えるぐらいで献立も成立します。野菜も煮込めば、栄養面でも気をもむ必要はありません」

豚汁感覚で気軽にできる“煮込まない煮込み料理”なら、時間と光熱費の節約にもなりそうだ。

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うえだ・じゅんこ

フランス、スイスでの料理人を経て料理研究家へ。近年はフランスワイン産地で和食の紹介も行なう。著書に『はじめてのシャルキュトリー』（河出書房新社）、『るすめしレシピ』（自由国民社）など。

 

薄切りビーフシチュー

食べたいときに食べられないのがビーフシチューの悲しい宿命。ネックは煮込み時間。「なんとか短縮できないか」と考え出されたのがこの品だ。最大のポイントは薄切り肉を使うこと。とろりとしてコクのある味わいが幸せを運んでくれる。

▼材料（4人分）

牛赤身切り落とし肉…250g、玉ねぎ…大1個、しめじ…1パック、椎茸…1パック、塩（肉用）…小さじ2分の1、胡椒（肉用）…適量、バター…8g、サラダ油…大さじ2分の1、煮汁［トマトジュース（無塩）…200ml、デミグラスソース缶…1缶、ウスターソース…大さじ1、ローリエ…1枚］、塩（煮汁用）…小さじ2分の1、胡椒（煮汁用）…適量

▼つくり方（所要20分）

（1）玉ねぎは縦半分に切ってから繊維を断つように7～8mm幅に切る。
（2）しめじは石突きを落としてほぐす。椎茸は根元を切り落として縦半分に切る。
（3）牛肉は大きければ一口大に切り、全体に塩、胡椒をふる。
（4）フライパンにバターを入れて中火にかける。バターが溶けて泡立ってきたら3の牛肉を広げて入れる。両面を香ばしく焼きつけたら、バットなどに取り出す。
（5）鍋を中火で熱し、サラダ油を入れる。玉ねぎ、しめじ、椎茸を加え、水3分の1カップを注いで蓋をし、5分ほど蒸し煮にする。
（6）煮汁の材料をすべて加える。1分ほど煮立てたら、水2分の1カップを加え、沸いてきたら火を弱めて5分ほど煮る。塩、胡椒で調味する。
（7）4の牛肉を戻し入れる。ひと煮立ちし、全体がなじんだら火を止める。

郵便局だけで買える、おいしい家庭料理の本
『dancyuクッキング vol.2』（プレジデント社）

全国約4,000の郵便局で限定販売中の「dancyuクッキングVOL.2（販売価格760円）」では「心と体に余裕と元気を」をコンセプトに「つくりおき料理」の新定番を特集しています。また、dancyu殿堂入りハンバーグレシピや健康長寿世界一「香港」に学ぶお粥鍋レシピ等、「家庭料理の定番レシピ66選」を大公開致します。
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