「仕事にやる気が出ない」「もっと頑張らなくては」──。こんな悩みを抱えている人は多いのでは。今大ブームのアドラー心理学は、無理に頑張らなくても、自分のやる気を引き出せる方法を教えている。やる気をなくしてしまった7つの症状別に「やる気が湧く行動習慣」を紹介していく。

(7)自尊心ガード型

コントロールしやすいプロセスに注目する

プライドが高いタイプの美徳は、なんといっても常に高い基準を目指し、志を高く掲げて、責任感も強いこと。その分、完璧を求めるあまり、「失敗したくない」という思いも強い。そのせいか、少しでも難しく感じる課題には及び腰となりやすい。チャレンジする前からやる気をくじかれてしまうこともあるのが弱点だ。

こういうタイプに行動イノベーションの専門家である大平信孝氏がお勧めするのは、行動のハードルを下げること。たとえば企画書作成という業務の場合、「一気に完成度の高いものを仕上げなくては」と思うと誰でも気が重い。気負いすぎてなかなか着手できなくなるのだ。そこで、最初の一歩はグンとハードルを下げてみる。たとえば、以前につくった類似の企画書を取り出す。仮のタイトルだけを入力してみる。参考に使えそうな資料を机に並べる。こうした絶対に失敗しようがなく、たった10秒でできそうな行動からスタートするのがコツだという。