追悼特別展に足を運ぶ往年の高倉健ファン
東京駅丸の内北口の改札を出て15メートル。東京ステーションギャラリーがある。来年1月15日まで開催されているのが2014年に亡くなった映画俳優、高倉健さんの追悼特別展覧会だ。
同展を構成した館長の冨田章氏は「健さんの映画俳優としての仕事を取り上げたものです」と語る。
「私服やプライベートグッズを展示したスターメモリアルの展覧会ではなく、出演映画のここぞというシーンを見ていただく展覧会です。健さんが出演した映画、205本のすべての一部を館内のモニターで見ることができる。ファン垂涎の映像ばかりです」
同展は日時を指定した完全予約制だ。つまり、何月何日の何時に入館できるというチケットを購入して、入場することになる。
「映像を見ていただく展覧会なので、あまりに混雑すると、ゆっくりと見ていただくことができなくなるのです。それで完全予約制にしました。チケットには午前10時に入場となっているのですが、入れ替え制ではありません。一度、入った方は閉館まで楽しんでいただけます」
来場しているのは往年の高倉ファンが主である。50代以上、80代までといったところだろうか。男性よりも、やや女性の方が多い。ひとりで来ている人よりも、ファン同士で連れ立ってきている人の姿が多い。誰もが館内にある30台のモニターに映る高倉健に見入っている。