消せるドラフトを作る理由

ホワイトボードでドラフトを作成するメリットは、大きく3つ。

(1)簡単に修正できる

紙とペンの手書きドラフトだと、インクを消すのが難しくなります。その度に書き直し、というのは面倒なものです。それに対して、ホワイトボードであれば、簡単に消すことができるので、思い切りよくドラフトを作成することができます

(2)広々としていて書きやすい

A4サイズの紙では、少しドラフトを書くには小さい場合があります。ホワイトボードであれば、字の大きさなど気にせず、どんどん書くことができます。また、複数の人数でドラフトを見ることができるので、ディスカッションしながらドラフト作成するのもラクですね。

(3)スマートフォンで写真を撮れば、ドラフトを簡単に残せる

実はこれが、ホワイトボードでドラフトを書く人が増えている一番の理由でしょう。ホワイトボードで描いたドラフトをスマートフォンで撮り、その画像ファイルをPCで見ながらパワーポイントで清書することができます。

ただし、仕事の内容を私用スマートフォンで撮ると、企業の機密情報の漏えいにつながる可能性があります。撮影して画像ファイルを会社のPCに移したら、すぐにスマートフォンから画像を削除するなど注意が必要です。

一見シンプルな資料の中には、数々の秘密のテクニックが隠されています。一目で言いたいことが分かる表の作り方、業績が思わしくなくてもこれから伸びそうに見せるグラフの見せ方、ExcelやPowerPointの効果的な使い方……。そんな秘密を66のルールにまとめた本が、この度発売されました。『外資系投資銀行の資料作成ルール66』(1600円、外税/プレジデント社)です。こうしたプレゼン資料のルールが、見開きごとに紹介されているので、デスクに1冊置いて、勝てる資料を作りましょう。

熊野 整(くまの・ひとし)
ボストン大学卒業後、モルガン・スタンレー証券投資銀行本部に入社し、大型M&Aや資金調達プロジェクトをリード。退社後はグロービス経営大学院にてMBAを取得。その後、エムスリー株式会社に入社し、事業責任者として事業計画の立案から戦略遂行までを行う。現在はスマートニュース株式会社にて、財務計画として収益計画の策定や資金調達を担当。「グローバル投資銀行のエクセルスキルを分かりやすく伝えたい」というモットーの下、2013年10月から週末や平日夜に個人向けエクセルセミナーを開催し、いまや年間3000人以上が受講する大人気セミナーになっている。企業研修も数多く開催し、多くのビジネスパーソンに収益計画の作成指導を行っている。初の著書『外資系投資銀行のエクセル仕事術』(ダイヤモンド社)は、エクセルブームの火付け役にもなり、ヒットを記録した。
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