書類よりスライドが注目される理由
会議で企画を発表する場合、企画書を配るよりも、スライドによるプレゼンテーションを行うほうが効果的だ。
企画書は会議には適さない。企画書とは、その書類を読むだけで、企画の内容を理解できるものである。言うべきことは、すべて書き込んでおく必要がある。だから、せっかくの発表の場で企画書を配ってしまうと、話を聞いてもらえない。
限られた時間のなかで企画の内容を印象づけるには、書類だけではなく、口頭での説明が欠かせない。プレゼンとは、口頭での説明をよりわかりやすくするための方法論といえる。会議には欠かせない技術だ。ポイントは多岐にわたるが、今回は資料作りに限って説明しよう。
プレゼンの際、資料は紙に印刷して配るより、プロジェクターなどで投影したほうがいい。たとえば、真っ暗な部屋で窓を開けると、必ずそちらを見てしまうはずだ。人間を含むほとんどの動物は、暗闇で光に注目する性質がある。薄暗い部屋のなかで明るいスライドを投影すれば、人間は注目せざるをえない。プロジェクターの設備がなかったり、会議の人数が少なかったりする場合には、ノートパソコンを活用すればいい。
スライドのもう一つのメリットは、発表者がイニシアチブを握れる点にある。資料を紙で配ると、勝手に読み進める人が出てきてしまう。また、プロジェクターやパソコンを使えば、アニメーションや動画も自由に使える。「次は何があるのか」と期待させることができるわけだ。