ワンストップ制度で面倒な手続きが不要に
寄附者には税制上の優遇があるため、寄附額のうち2000円を超える分については、所得税と住民税から原則として全額が控除される。
家計のために節約・節税を心がけている人は多いだろうが、ふるさと納税の費用対効果は抜群だ。ふるさと納税の達人・金森重樹氏によれば、「ふつうの節税だと多少は税率が有利になるとしても出費自体がなくなるわけじゃない。その点、ふるさと納税なら2000円以外は全部タダ!
その辺の節税術とは比べ物にならない」と絶賛する。
従来、寄附控除を受けるには確定申告が必要だったが、2015年度から始まった「ふるさと納税ワンストップ特例制度」のおかげで、その手続きは不要になった。給与所得者の場合、自分で確定申告をするのは心理的な壁が高いに違いない。寄附先の自治体数が5カ所以内という条件はあるものの、各自治体に特例の適用に関する申請書を提出するだけで済むようになったのはありがたい。
寄附の申し込みや申請手続きさえ億劫に感じる人は、「節税は一生の技術」という金森氏のアドバイスに耳を傾けてほしい。「最初は面倒でも、たった一度試してやり方を覚えれば、未来永劫タダですよ。やらない手はない」(金森氏)。