「調べものをするとき、どのAIを使っていますか?」

そう聞かれたとき、私は「『チャットGPT(ChatGPT)』も、『ジェミニ(Gemini)』も、『クロード(Claude)』も使っています」と答えています。

多くのツールを扱うのは、AI導入支援のコンサルタントという仕事柄、さまざまなツールを知っておく必要があるからです。特に今は環境変化が激しくトレンドがころころ変わるので、できるだけ幅広く触るようにしています。また一つのツールに特化するのではなく、各ツールのいいところを見つけて、なるべく広く使うようにも心がけています。

検索ということでは、今やグーグル検索よりも「パープレキシティ(Perplexity)」というAIツールのほうを使うことが多くなりました。パープレキシティが優れているのは、他のAIがチャットの補助機能としてウェブ検索を使うのに対し、ウェブ検索そのものを起点として設計されている点です。回答には必ず引用元が明示されて、簡単な調べものを扱うには、スピードと回答品質のバランスが一番いいと感じています。

一方、飲食店、楽曲名、有名人の名前などは、グーグル検索のほうが速い。なので、方法・手順を聞くのはパープレキシティ、固有名詞を一発で探すのはグーグルというふうに使い分けています。

検索して見つけた長い論文を要約させたり、大量のリサーチ結果を整理したりするときには、「ノートブックLM(NotebookLM)」を使っています。ノートブックLMの大きな特徴は、読み込ませた――私的な表現で言うところの「食べさせた」データだけをもとに思考し、引用元を明示しながら回答することです。膨大な資料を読ませたうえで必要な箇所を抽出する作業には一番向いており、一般的な生成AIと異なり、資料にないウソをつくこともほぼありません。

また、他のAIツールは新しいチャットを始めるたび、以前に議論した内容を忘れてしまうことがありますが、ノートブックLMはソースとして登録したデータは忘れません。全部読み切るには情報量の多い各種マニュアルや役所の書類を読み込ませて、「この操作はどこに書いてあるの?」「結局、提出の締め切りはいつなの?」と聞いて情報を抜き出すような使い方にもぴったりです。

AIに上手に指示が出せる最強の「メタプロンプト」

提案書や会議のためのスライドなどの資料を作るときは、最初にワードやテキストエディタなどで、大まかな構成案を箇条書きで書いていきます。キーボードで打つことはほぼなく、音声入力ツール「アクアボイス(AquaVoice)」を使っています。

次に仕上げた構成案の文面を、ジェミニの作業用スペース「キャンバス(Canvas)」のチャット欄に貼り付けます。そして、AIが読みとりやすい「マークダウン形式のテキストで出力してほしい」と指示。すると画面の右側に出力されたテキストが出てくるので、左側のチャット欄でジェミニと対話しながら、内容の追加や細かい調整をしていきます。ジェミニに指示してウェブを検索させ、具体的な事例を追加するようなこともできます。

マークダウンテキストが出来上がったら、今度はプレゼン資料作成に秀でたAIツール「ガンマ(Gamma)」に貼り付けます。作ってほしい資料の形式や全体の枚数、デザインのテーマなどを指定すると、あとは自動でスライドなどを生成してくれるので、修正したいところをやはりAIとチャットで対話しながら仕上げます。資料の特性によってはノートブックLMや「パーセプティス(Perceptis)」「ジェンスパーク(Genspark)」のようなほかのプレゼンテーション生成ツールを活用することもあります。

(構成=川口昌人)