AIを使ってもいい仕事をしてくれないのは、使うAIを間違えているからかもしれない。どのAIにどの仕事を任せると最高のアウトプットが出せるのか、専門家に聞いた。

課金するならクロードプロ2人が断言する理由

「この仕事、AIに任せたら何分で終わるのか」。議事録や企画書の作成、膨大なデータの分析、日報のまとめ。かつては人間の手で行ってきた作業を、汎用型AIに「丸投げ」する光景は、もはや特別なものではなくなっている。

問題は、どのAIに何を投げればいいのかだ。2026年4月現在、ビジネスの現場で使われる汎用型AIは、チャットGPT(ChatGPT)、ジェミニ(Gemini)、クロード(Claude)の3つが主力だ。それぞれに得意・不得意があり、課金も必要となれば、ユーザーとしては「どれを選べばいいのか」と立ち止まらざるをえない。

木内 翔大(きうち・しょうた)
木内翔大(きうち・しょうた)SHIFTAI代表。1990年、東京都生まれ。国内最大級のAI学習コミュニティを運営。著書に『AIのド素人ですが、10年後も仕事とお金に困らない方法を教えて下さい!』。

そこで本誌は、法人500社以上のAI導入を支援するデジライズ代表の茶圓将裕氏と、国内最大級の生成AI学習コミュニティを運営するSHIFTAI代表の木内翔大氏に、最新の3ツールの実力差と使い分けを聞いた。最前線で働く両氏の見解は驚くほど一致していた。

大前提として、3ツールの性能差は急速に縮まっているという。

「ウェブ上のツールとして普通の業務に使うだけなら、この3つはそれほど差がなくなってきています」(茶圓氏)そのうえで、木内氏はそれぞれの個性をこう整理する。

「チャットGPTは3ツールの中で最もエコシステムが広く、画像生成・音声会話・コード実行までを一つのインターフェースで使えるオールラウンダー。新しいことを試したいときや、リアルタイムの検索を要するディープリサーチに向いています。ジェミニはGメール、スプレッドシート、ドライブといったグーグル環境とネイティブに連携できるのが最大の強み。グーグル環境で仕事をしている人には一番馴染みやすいでしょう。クロードは長文の読み込みと文章生成に抜きん出ており、細かいトーン指定を最もよく拾ってくれるという特徴があります」

茶圓 将裕(ちゃえん・まさひろ)
茶圓将裕(ちゃえん・まさひろ)デジライズ代表。1996年生まれ。企業向けにAI研修・開発を提供し、GMOを含む大企業の顧問を多数務める。Xフォロワーは約20万人。著書に『AI革命自由な時間が無限に生まれる思考革命』。

では、3つのうち1つだけ課金するならどれか。

茶圓氏は即答で「クロードでいい」と断言。言葉の微妙なニュアンスのまとめ方や、ファイルの出力精度が高い点を評価している。上級者向けの「クロードコード」を使えば、パソコン内のファイルをクロードが直接読み書きし、一連の業務をまるごと自動化できる点も高く評価する理由の一つだ。

木内氏もクロードを推す。

「企画書・報告書・メール・議事録など、ビジネスでは文章を作成する仕事が毎日発生します。3つのツールの中で、これを最も精度よく仕上げてくれるのがクロード。長文の読み込みに強く、自分の言いたいことをちゃんと汲んでくれる感覚が一番あります」

(文=本誌編集部)