人生の好循環と悪循環は「紙一重」
田中さんはテレビ視聴だけでなく、本を読むのも大好きです。そこで私は帰宅して家着に着替えるついでに、そのままお風呂に入ることをおすすめしました。帰って直ぐ、押すのはテレビのリモコンボタンではなく、お風呂をためるスイッチ。それが溜まるまでの10分間は、タイマーをつけて片づけをします。
そして、10分後、入浴をしながら疲れを癒し、本を読むという時間を過ごすようになりました。
片づけや読書は、田中さんにとって、まさにバリュアブルフロー。田中さんは夜9時すぎにお風呂に入るようになったため、自然と眠気がやってきて0時には眠れるようになりました。睡眠時間は6時間以上確保できています。
日中も極端な眠気に襲われることがなくなり、仕事への集中力もアップ。結果、だらだら残業も減っています。何より、1日が終わった時に自己制御感を実感でき、成長感を味わえ、自己肯定感も高まるのです。
この状態こそ、上りエスカレーターに乗っている感覚です。
上りか下りか。その始点は、些細な行動パターンのひとつで変わります。その選択をどうするかで、一連の生活習慣が変わってきます。ひいては、人生そのものが変わってきます。
ただし、ジャンクフローには快感刺激が大きいのも事実です。ときには、だらだらしたような時間も悪くはないでしょう。しかし、日常生活の中に、運動や入浴での癒し、読書、片づけなどのバリュアブルフローを入れて、そんな上りエスカレーター的な時間の流れに慣れていくと、これまたやめられない快感になります。
あなたにとって、下りエスカレーターの乗ってしまうパターンは?
上りエスカレーターの乗っているのはどんなときですか?
その始点となる行動は何ですか?
それらの答えは、そのヒントはあなたが現在までに体験した生活パターンの中にあります。