楽勝に見える勝負にも「落とし穴」はいくつもある。相手の力を過小評価してしまったり、いらぬ競争心をあおったり……。こうした過ちをおかさず、強みを活かしきるにはどうするか。

相対的に強い交渉力を持つネゴシエーターは弱い相手より大きな成功をおさめることが、研究により明らかになっている。しかし、力は大きな重荷になることがある。強いネゴシエーターは、誤った認識や壮大な幻想や間違った戦略にとらわれやすい。また、力は弱いほうの側に信頼できない行動や非情な判断や競争的な動きをとらせる。