取引で「強い立場」にいても、何でも望みどおりにできるわけではない。アメリカでは、裁判所が「弱者」を守るために長年にわたって積み重ねてきた判例がある。日本企業にも大いに参考になろう。

交渉で強い立場にいることは、濡れ手で粟の利益を保証してくれるわけではない。法的規範が3つの基本的なやり方で強いほうの行動を制約するおそれもあるのだ。

第一に、取引条件が一方的すぎると思われる場合には、裁判所は弱い側を守るために取引条件を不当とすることがある。第二に、裁判所は契約の中に弱い側に有利な新たな条件が暗に含まれている、と解釈することがある。第三に、強い側が交渉力を乱用するのを防ぐために、裁判所は手続き的な制約を課すことがある。