自宅で看るか、施設ならどこに頼るか。介護パターンの選び方によって、家族のお金と心の負担に大差がつく。実例を通して「わが家のベスト」な選択を考えよう。
同居している家族が要介護状態になったとき、まず家族が考えることは「自分たちでなんとかしよう」ということである。当たり前と言えば当たり前の反応だが、こうした頑張りがかえって裏目に出てしまうケースが多いという。
【ケース1】要介護5の母親と暮らす長女が介護不能に
82歳になる母親は、70代の後半から寝たきり状態になっている。父親はすでに他界していたため、同居していた長女(59歳)が介護をすることになった。長女は「自分の家族は自分で面倒を見るべきだ」という意識が非常に強かったため、介護保険サービスは週1回の訪問入浴サービスしか利用していなかった。
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