「絶頂期だったから、むしろ辞めやすかった」。LINEを5億人が使う世界的アプリに育て上げた立役者は、さらりとそう言った。なぜ辞めたのか。この先、何を目指すのか。田原氏が迫った。

あえて黒字化を追い求めない

【田原】スマホだと、たとえば堀江さんがやっているグルメ情報サービスのテリヤキがあります。C CHANNELは、ああいうものとはまた違うのですか。

C Channel社長 森川 亮氏

【森川】テリヤキは機能のすべてを使う場合、会員制で有料ですよね。僕たちはオープンで無料です。

【田原】無料だと、森川さんのところは商売にならないじゃないですか。どうやって利益を出すのですか。

【森川】じつは夏から広告販売を予定しています。

【田原】動画に広告をつける?

【森川】少し違います。いまは消費者に自分たちの言葉で直接メッセージを送りたいと考える企業が増えています。そういった企業がC CHANNELのプラットフォーム上でオウンドメディア、つまり自社メディアを持てる仕組みを考えています。

【田原】いわゆるコマーシャルじゃなく、企業自身が情報発信するわけね。

【森川】はい。そこを僕たちがサポートするビジネスモデルです。企業のほうでコンテンツをつくったり、クリッパーさんが取材に行ったり、あるいは僕たちが動画を制作するなど、さまざまな形が考えられます。