暮らし&食べ物編
彼らが愛するものを知ることで名古屋文化はもちろん、名古屋人の何たるかがわかる!生活スタイルから、愛する名古屋メシ、ものの呼び方まで愛が詰まった暮らしのルールを検証!

※ビジネス編はこちら(http://president.jp/articles/-/15149)

08 「喫茶店」をこよなく愛す

名古屋人にとっての「喫茶店」は、もはや暮らしの延長線上。自宅に客が訪ねてきても、行くのは近所の「喫茶店」。取引先との商談も「喫茶店」ですることが多い。これを実証するかのように、総務省が行った家計調査では、「喫茶代」支出がダントツに多いのが名古屋。なぜ、これほどまでに「喫茶店」を愛するのか。全国的にも有名な「モーニング」は、自宅で朝食を作って食べるよりもはるかにお得=お値打ち。コーヒー1杯の値段で自動的にトーストやサラダ、ゆで卵などが付いてくる。モーニングに限らず、飲み物にはお茶請けのお菓子が付くのは当たり前。喫茶店ならついでにお菓子も食べられるとあらば、誰もが喫茶店に通うのは当然のことだろう。強者はコーヒーチケットなるお得な回数券で行きつけの店をいくつか持つほど。さらに土日は、朝からモーニング目当ての家族連れが列をなすなど、喫茶店はもはや生活の一部。「はよ起きないと、モーニング終わってまうがね」は、休日に子どもを起こす母親の常套句だ。喫茶店は、おしゃれなカフェでは決して味わえない「お値打ち」感が満載なのである。

09 見た目で勝負!重厚長大を愛す

名古屋人は大きくてかさばるものが大好き! これを顕著に表しているのが結婚式の引き出物。高価な小洒落たグラス2個より、羽毛布団などが好まれる。布団まではいかずとも、あれもこれもと組み合わせて大体5 つぐらいを大袋に揃えるのが最低の常識。見栄っ張りな名古屋人の基本は「見た目」。重い・かさ高・ブランドの三拍子揃ってこそ相手も自分も満足なのだ。お中元やお歳暮に「カツオ節」が好まれるのもこれによるもの。かさが出て縁起がいいとくれば、「カツオ節」に勝るものはなし。大きいものを届けた、もらったという充足感に浸れるのである。